この熱は永遠だろう。-なにわ男子のデビュー決定によせて-

 

WEB歌集『J31Gate』様の第19回テーマ「夏」、発行おめでとうございます。

短歌を2首寄稿させていただきました、じふと申します。

有難いことに、今回で4回目の寄稿となりました。

これまでの3回はTwitterにて短歌の解説を行っていましたが、

今回は解説も含め少し長くなるだろうと思い、ブログに綴っております。

 

 

 

 

 

 

 今回寄稿させていただいたのはこの2首。

 

002. この熱は永遠だろう  煌めきのステージに立つ陽炎のきみ

003. 夢わたし  陽射しで色は鮮やかに  幸せになる恋の魔法で

 

どちらもなにわ男子を想って詠みました。

 

 

 

まずは、002の歌から。

   この熱は永遠だろう  煌めきのステージに立つ陽炎のきみ

 

この歌はデビュー発表時のなにわ男子を思い浮かべて作りました。

 

 

結句からにはなりますが、『陽炎のきみ』は色々な意味があって。

陽炎は密度の異なる大気によって光が屈折することで起こる現象です。

日差しが強く、風のない日に地面の上などでよく見られますよね。

あの、ゆらゆらした光景は誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか?

私は、デビュー発表後のなにわ男子をみて〈陽炎みたいだ〉と感じました。

…いや、涙で滲んだ私の視界にうつるなにわ男子は〈陽炎みたいだ〉と感じました。

キラキラしてもいたかな、

涙ぐむ7人がライトに照らされて光を纏っていたようでした。

 

 

そして、陽炎が永遠のものではないことも既知の事実でしょう。

大気の変化によってできたり消えたりすることから、

儚いものの例えとしても用いられます。

私にとって「Jr.」という立場は『陽炎』そのものだと感じています。

なにわ男子を知って、なにわ男子で初めてJr.を追いかけて1年半と少しの私が

Jr.を語るなと言われそうですが、それでも、

この先がどうなるか分からないという気持ちになった瞬間は少なくありません。

 

私がなにわ男子を知ったのは2019年のクリスマスイブ。

ずっと好きなHoneyWorksさんがプロデュースしている「あすかな」の

「弱虫たちの世界征服」を〈そういえば履修していなかったな〉

というノリで聴いたのが始まりです。

声優さんが好きな私は歌っている2人の素敵な声に惹かれ

〈初めて聞く声だな、声優さん誰だろう〉とコメント欄を見ました。

それが沼への道でした。

《関西ジャニーズJr.のなにわ男子、藤原丈一郎くんと大橋和也くんが歌っているんです!》というとても詳しく書かれたコメントがあったのです。直感で〈2人が、なにわ男子が気になる〉と思いました。(当時の私の中の流行りがコンビであったことも大きいかな、いくつもの要因が重なってビビッと来たんだと思います。)

なにわ男子を調べた時の感情は、〈声も素敵で顔もこんなに可愛い子がいるんだ〉という何とも単純なものでした。ちょろいね。でも、調べていくにつれ〈この子たちの10年後が気になる〉と思っていました。とんでもない沼にはまってしまった、と思いました。元々多趣味な女子大生がジャニーズにはまったらもう...。

あと、個人的には西畑大吾さんがいたことがとても大きい。〈この子、絶対見た事ある〉って思いました。当然ですよね、朝ドラ欠かさず見る家でしたから。そして、特に、“かっちゃん”は忘れることのできないキャラクターでした。すぐ気づいて〈大きくなったな...〉と思いました。(親目線?)(家族に布教する際めちゃくちゃ効きました、ありがとうかっちゃん)

 

そんなこんなで(?)1年7ヶ月と4日。

私のなにわ男子歴は全てコロナ禍と被っています。

たくさんのお仕事が決まる中で延期や中止もありました。

それまでの友人になにわ男子が好きな人はおらず、Jr.に対する知識もない中、

発表があるたびTwitterでのパブサが欠かせずにいました。(今でもですが)

私が何を考えても意味がないと思いつつ、考えないことは出来ませんでした。

でも、そんなときでも7人は「デビュー」という夢を話していました。

私に彼らの心中を察することはできません。

勝手に想像してしまうのも違うと思うので憶測で語ることはしません。

本人の口から話された言葉しか信じないと思い、

彼らが語る夢への言葉を信じていました。夢が未来になるようにと願った。

 

そして、2021年7月28日。

何かあるんだろうな、と思いつつ、期待しすぎちゃだめだ、と言い聞かせていました。

 そして始まった配信。

大橋くんがペロッと舌を出してカメラが切り替わると7人は泣いていました。

配信ではずっとモニターが映されなかったから確信は持てなかったけれど、

確かに7人は泣いていた。

夢がひとつ叶ったんだな、と思った。

「みんなに発表しよう」という丈くんの声で横並びになった時、

モニターが映された。デビューだった。

〈よかった〉と心から思いました。

そう思った理由はたくさんあって、これだ!というものはないのですが、

デビュー決定という事実を見て、とにかく〈よかった〉と思いました。

 

 

少し回想が長くなりましたが、

ここでいう『陽炎のきみ』は「Jr.であったなにわ男子」の意味を持っています。

ですが、この歌は『この熱は永遠だろう』から始まります。

『熱』にはデビュー発表時に私が抱いた気持ちのような意味も包含されていますが、

陽炎という現象を起こすうえでの、ただの『熱』でもあります。

熱がないと陽炎は発生しません。

彼らという陽炎は、なにわ男子はこれからも続くだろう、という意味です。

それでいて、『陽炎のきみ』は「これからのなにわ男子」でもあると思います。

個人的に、アイドルには永遠がないように思います。

今ここでそれを言うか、という話ですが。

でも、だからこそアイドルだと思ってもいます。

永遠はないと知りながら「今が最高」と「これから」を想う。

彼らの今は今しかない。この一瞬一瞬が陽炎のように儚いものだと感じます。

そして、『陽炎のきみ』は今『煌めきのステージに立つ』。

陽炎は儚いものですが、確かにあの時ステージの上に立っていました。

セットがキラキラと輝く晴れ舞台で。

本当に、本当に、彼らは〈ここにいるんだ〉と思いました。

 

 

 

        この熱は永遠だろう  煌めきのステージに立つ陽炎のきみ

                  不確かなきみの存在に永遠を信じていたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に003の歌を。

  夢わたし  陽射しで色は鮮やかに  幸せになる恋の魔法で

 

 

 

『夢わたし』が枕詞みたいですね。笑

いや、違うんですけど。でも『夢わたし』を一句目に持ってきたかったのは本当。

今もつけっぱなしのテレビから流れてきました。

番宣CMで流れるたびに反応してしまうんですよね。

『陽射し』はデビューという報せを意味します。

甲子園球場に降り注ぐ陽射し、のイメージもあります。

『色は鮮やかに』は個人的に感じたこと。

急に鮮やかになった気がするんです。

今まで〈こうであったら...〉と思っていたことが現実味を帯びてきたからかな。

それに、センバツより夏の甲子園の方が色が鮮やかに見えません?

夏だからかな、コントラストがはっきりとしているようで。

『幸せになる恋の魔法で』は、歌詞から引っ張ってきています。

あすかなに出会って、今があります。

あすかなの夢も未来になるといいな。

 

夢ってね、なんだろうね。

ここから夢を語り出したらまた文章が長くなってしまうので止めますが、

『夢わたし』を聞くたび、これからの未来を想像してドキドキしています。

この歌には、色鮮やかな夢が詰まってる気がします。

それは、目指したい場所が確実に見えているからなんだろうと思います。

見えてないと夢って描けないんじゃないかな。

〈夢を叶える〉≒〈未来になる〉だと私は思っていて。

だから、最後の「未来へ」という歌詞がものすごく響くんですよね。

色々なことが相まって、

『夢わたし』は大きな想いを背負う曲に育っていっているなと思います。

これからも大事に歌い続けていくんだろうな~楽しみです。

 

 

 

     夢わたし  陽射しで色は鮮やかに  幸せになる恋の魔法で

                                                      未来へ続くこの夏を、始まりを忘れることはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に。

これがデビューなんだなと思うものの一つが

CDや円盤などが発売されることです。

先程、アイドルに永遠はない、なんて言ったんですが、

CDや円盤に彼らの今が収録されることによって

その一瞬が永遠になったような気がするんです。

彼らがこうしてアイドルをしていたという証が

CDといった形で残るのが、本当に嬉しいことだなと思います。

きらめきの宝箱がどんどん増えていくんだろうな。幸せすぎるな。

なにわ男子、本当におめでとう!!!!!!!

 

 

 

さて、思った以上に長くなりましたね!!

ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。

話はよく脱線するし、回想は長いし、、お粗末様でした。

以上、解説兼お気持ち表明でした。